編集長日記ー表参道のイルミネーション/下田
 六本木ヒルズ、ミッドタウン、赤坂サカス・・・12月はイルミネーションの光が街を彩る。表参道にも11年ぶりに、イルミネーションが復活した。そのせいか、表参道の夜の渋滞も長くなった気がする。

 今年の4月のミラノ・サローネ。家具の見本市と同時に、一年おきにクッチーナ(キッチン)とルーチェ(照明)の展示が行われるが、今年はルーチェの年だった。

 デザイナーが、さまざまなブランドとコラボレーションして新しい照明を発表する。だが、今年のルーチェは、今までと違った。

 照明は世界の電力消費の19%を占めると言われている。ヨーロッパやオーストラリアでは、白熱級の使用も制限されつつある。そのため、サローネのユーロ・ルーチェでも、地球温暖化問題に対応する、蛍光灯やLEDを光源とする新しい照明が主流を占めた。

 白熱球に比べると、蛍光灯やLEDは消費電力が少なく、長寿命なだけでなく、発熱しないという特徴がある。そのため、光源を内蔵したデザインが可能だ。深澤直人さんデザインのパナソニックの「モディファイ」シリーズも、蛍光灯の進化によって生まれた。

 光源が変わることで、可能になったデザインは多い。

 表参道のイルミネーションの復活も、LEDの使用で木の負担が少なくなったこともを理由のひとつだそうだ。

 東京の12月の夜は、一年中で最も明るい。

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表参道のイルミネーション。後ろの見えるルージュ色のビルは、SANAA/妹島和世+西沢立衛設計のディオールビル。
| by modernliving | 2009-12-05 07:55 | 下田