今回のテーマは「光」です。
床・壁・天井の境界線がない真っ白な空間を建築家、建築史家である藤森照信さんは、
目指したのだそう。
光が一点のくもりもなく充満すると、超越的な空間が生まれる。。。
そして、「あの世」なる空間に。。。(詳しくは是非本を買って読んでいただきたいです)
あ、あ、あ、あの世ですか??
ついに15回目であの世にまで行き着いてしまった連載。。。
確か藤森照信さんは別の本で「庭はあの世である」と
おっしゃっていたことがございました。
超越的な空間、超越的な時間・・・・・人はそういったものに
心を揺さぶられるものです。
もしかすると、人はあの世に向かって静かに、そして躍動的に時間と空間を埋めていっているのかもしれませんね。
こんな光も部分的に。
外観は時間を経て、味わいを増しておりました。
夕方スコールのような雨の中で、静かに佇む風景はなかなか。
藤森照信建築の真骨頂ともいえる角のような雨樋から
じゃぶじゃぶ雨水が流れ、官能的ですらありました。
写真家の藤塚光政さんは、それを見事に写真で表現。
「雨の秋野不矩美術館の掲載ははじめて。なかなかいいね」と藤森照信さんのコメント。
藤塚光政写真は事実を力強く、鮮明に、官能的にえぐり出します。
主展示室にいると、本当に現実や重力、時間といった枠からふんわりと違う次元に浮かんでいくよう。
これは主展示室に入るところ。額縁のような枠がある。
RCと木を場所により使い分けている。
外観の素朴さとは一線を画すモダンなスペース。すごい荘厳な広がりもある。
力強い梁。
素朴なテラス。
トイレのサイン。
雨待ちの時間はとても気持ちよく、藤森照信建築を肌で味わった。ロケはこういう時間が大事。
つづく。