(厳密にいうと、吉村さんの事務所だった目白の現在吉村ギャラリーの2階は拝見したことがあるのですが。そしてこの9月のとある日は、わたしがヨーロッパにいたはずの日。パスポート神隠し事件により、なぜか伊豆へ。でもこの作品が見られるのは本当にラッキー。今も別荘として使用していらっしゃる。)
吉村順三の最後のほうのお弟子さんであった原和男さんに連れて行っていただきました。
別荘です。
1977年の作品。349.5㎡と広い。
南に伊豆の海を望むロケーション。坂を上るとアプローチへ。
豪邸をこじんまりと見せる設計も、課題だったとか。
「伊豆のかわいい山が
まわりをとりまいているんですね。その山からなにかちょっと勘が働いて、それで屋根をつけたいという感じがでてきたわけなんです。いままではわりに緩い屋根の家をつくってきたんです。この場合はひとつ冒険で、もっと昔のような急な屋根をやってみようと・・・」(吉村談)
吉村さんらしい光を優しく室内に取り込む障子のある吹き抜け。
でもモダンです。
テラス。庇の内側は縁甲板張り。和洋折衷の照明。
ウインターガーデンのようなガラスの箱のテラス。
庭の一部のよう。
リビングより少しだけ下がっているので、眺めをじゃましない。
壁もレンガにして外部とつなげている。
1階はLDKと主寝室とバスルーム。
傾斜地なので、寝室の下には石を敷き、防犯の役目も。
ダイニング。
舶来の機器を使用した、この当時ハイからなアイランド。
2階のゲスト用バスルームは、海とつながる青。
ぺろんとしていないタイル。味わいがある。
目地が立体的。これいい!
2階のキッズルーム。従兄弟なんかが集まってわいわいできそう。
ということで貴重なお誘い、ありがとうございました。
吉村さんの最後の頃の弟子である建築家の原さん、この日出会った美人姉妹と
記念に(シミリエは美人大好き)。
某航空会社にお勤めの張仁姫 さん(偶然にも知人の知人だったという)と妹の希実子さん。希実子さんは磯崎新さんの事務所に一時在籍していたそう。建築家です(左)。偶然にも私が前夜に飲んでいた元磯崎さんのところにいらした方の後輩だった。ご縁があってびっくりです。
建築家の原 和男さん、本当にありがとうございました。
吉村さんの「建築ばかりが主張せずに、過ごす人を心地よく包む建築」。
ディテールの繊細さ。
独特のモジュール感と、「落ち着くなあ」と、純粋に思える住宅。
この感覚しかと体にしみこませます。
近くの古民家のおそばやさんで、おいしいランチも!
ヨーロッパになんか行かなくたって!
幸せだもーん!!