2010年 01月 25日
編集長日記ー本当に美しい暮らしーーデンマーク編/ 下田
昨日の庭のある家のインテリアは、こんなふうだった。
まず、感じたのはすっきりと片付いていること。ゆったりとしていて,目障りなものがない。かといって,ショールームのような感じでもない。温かく,優しい雰囲気,人の気配がちゃんとある。どうしてこんなにきれいに暮らせるのだろう・・・。

リビングには、モダンな家具とウェグナーの名作椅子が、しっくりとコーディネイトされている。シンプルな空間だが,壁,床,天井の素材が本物で空間の質が高いので、落ち着いた印象。

ダイニングスペース。テープルと椅子はウェグナーのデザイン。1つ1つ,よい家具を買い求めていくという暮らし方をしている。

籐のベッドと明るいファブリックづかいが楽しい。グリーンの鉢や置き方にも,心遣いか感じられる。

ベッドルームの片隅には,ウェグナーのヴァチェラーチェア。背はハンガーに、座面の中は小物入れになっている。簡素に見える収納家具も、実は現代の名品。

カラフルなハンガーポールには、無造作にかけた服もしっくりと収まっている。

子供部屋は、色の洪水。それなのに、散らかり方も可愛い。乱雑な感じがしないのはなぜ?

ディスプレイではありません。普通にテーブルに置いてあった果物ボウルも、インテリアになっている。奥のチェストとその上の小物もバランスがいい。

窓辺の鉢植え。イラスト入りの鉢とグリーンの組み合わせは、ちょっと新鮮!

リビングの壁の一部には、子供の絵がコラージュのように貼られている。その前に置かれた子供椅子と共にひとつのコーナーを作っている。
家の中のどこを見ても,ないがしろにされたスペースはない。小さなコーナーも,何気なく置いてあるように見えるものも,心配りがあるのがわかる。それでいてそのひとつひとつに、これ見よがしなところは少しもない。
誰か外の人に見せるためではなく,家族が楽しいと思えるように・・・そうして重ねられた時間の集積が,この家のインテリアになっているのだ。
デンマークのこの白い家で,私は「本当に美しい暮らし」を見た。