
住宅のコンテストの審査員を、何年も続けてさせて頂いています。
数年ではそう大きな違いはないように思う住宅ですが,毎年見ていると,
少しずつ変化があって,5年単位では髄分と違った傾向が出ていることに気がつきます。
住宅自体でいえば,最近,鉄筋コンクリートの打ち放しの住宅は
とても少なくなりました。
構造として鉄筋コンクリートであっても、グレーの荒々しい表面が
そのまま・・・ということはなく,内装に木が施されていたり,
白くペイントされていたり。
そしてまた、「木の家」が増えていることも確かです。
この場合,木の印象が強い家・・と言った方がいいかもしれません。
構造自体は木でなくても、肌に近い部分は,木を使うことが多くなりました。
この傾向は、インテリアにも表れていて,その最も象徴的なのは
ダイニングテープルです。
空間は白く,モダンでシャープな家でも,
木の家でも、木の大きなテーブルが目につきます。
ソファやダイニングテーブルの選び方は、いろいろなのですが,
テーブルだけは木。そして大きなサイズ。
ダイニングテーブルは,リビングのソファ以上に
家族の中心になるところです。
そこを温もりのある場所にしたい、と思うのは,
今の共通のみんなの気持ちなのかもしれません。
写真は、次号のインテリア、「質感コーディネイト」の1シーン。
木のテーブルにさまざまなデザインのチェアを合わせて,
敢えて質感の違う木のハーモニーを楽しむ空間です。