夏休みの一週間のうちに、3つの企画展に出掛けました。
まずは,新国立美術館で開催中の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」。
混んでいるかなあ,と恐る恐るだったのですが,さすが平日,思ったほどではなく,
ゆったりゆったり見ることができました。

これは,マネの「鉄道」。
印象派,後期印象派のモネ,マチス,マネ,セザンヌ,ゴッホ,ルノワール,ドガ・・・と
まさに目白押し。
さすが!という作品揃いで,これは期待以上。
それにしてもアメリカに印象派の作品がこんなに集中しているとは、と驚きます。
解説によると、自ら印象派の画家であったアメリカ人女性、
メアリー・カサットの影響も強いとか。
アメリカ東海岸の上流階級出身だったカサットから,
そのソサエティの女性達,ひいてはその配偶者となった富裕層が
印象派のコレクターになったのだそうです。
MOMA(ニューヨーク近代美術館)を誕生させたきっかけが
3人の女性たちだったことを考えても,アメリカのアートシーンの特性が伺えます。
多くの傑作の中で、この日,いちばん私の中に残ったのは
モネの「日傘の女性 モネ夫人と息子」でした。
画集では何度も目にしていますが、澄んだ空と白く輝く雲の
なんと鮮やかなこと!
振り向き様の女性からは
満ち足りた幸福感が漂ってきました。
「幸せな絵」と出会ったことを感謝したくなる
幸福な時間でした。